禁止事項
2012年 03月 21日
それはショールームでの飲食。
まあ、水やコーヒーを飲むことはもちろんOKですが、それ以上は外に出てお願いね!と言ってあるのでちゃんと守ってくれています。
タイや香港のアジアのジュエリーショーに行ってとても気になることが、スタッフの飲食なんです。アジア人のオーナーの会社のブースに行くと必ずといってよいほどたっぷりとガーリックの効いた焼きソバやフライドライスのような香りが漂っているばかりでなく、お客さんの目の前でもくもくとお食事をしている姿を普通に目にします。
アジアのバイタリテイーを感じますっていう考えもあるけれど、ジュエリーを売りながら一方で春巻きやシュウマイを食べてるのってなんかお洒落じゃないですねえ。
タイの場合、もし飲食を容認すると、タイ料理のフィッシュソースや東北地方のくさーいスパイスの香りがお店の中に充満する恐れがあるし、私が見ていないと串に刺したルクチン(すり身団子)なんかを、カウンターでパクパク食べちゃうのでは!という恐れがあるので禁止としたのです。
それではお客様にお控えいただくことは???ということになりますが、Sheenでは特にこれはとお願いしていることはありません。 まあ、楽しんでいってもらいましょう!というわけですから飲食についても何も申していません。 アパレルと違いアイスクリームをなめながらショーケースを覗いていただいても何も問題ないし、たとえクリームが垂れてもどってことないですからねえ。
と、考えていました。
さて、そんなSheenに本日はファランのカップルがお見えになりました。
リングやペンダント、イヤリングと楽しく試着して奥様はとっても良い気分。 気に入った物をどんどん購入する奥様にご主人はお財布を預けます。
さて、ご主人様はというと外に出てフレッシュエアーを吸いにでたのかなあ、、と思っていましたら、程なくしてシーロムビレッジのレストランのウエイターがビールを2本とコップ2こを運んでやってきました。
え?ここで飲むの?
かなり驚いてしまってなんと言ったらよいのかわからなかったのですが、”こんなにお金をつかわされちゃって、ビール飲まないとやってられないよ!”てなことをおっしゃいました。
エムは大変に驚いて”メダイカ!メダイカ!”(ダメです、ダメです)と言っていますが、お客様は聞いていません。
こんな時、皆様はどうしますか?
アメリカの店員さんなら毅然とした態度で”外で飲んでください!”と言うでしょう。そして、言うことを聞かないと警備員に電話するでしょうね。
でもね、私は言えません。
折角楽しくお買い物しているのに、、、、
それに、お客様の頭の中には”ここはタイなんだから、、、、”という妙な開放感があるのでしょう。
まあいいか、以前にTIffanyの丸の内店にったときにシャンパンのサービスがあったっけ、、 そういえばHKGのジュリーショーでも商談の際にシャンパンがふるまわれているのを見たなあ、、
と考えて寛いでいただくことに決定。
内心は、他のお客様が入ってきたら驚くだろうなあ、、、そんな時はなんと反応したらよいかなあ??なんて考えていました。
結局、お二人は楽しく楽しくお買い物をしてご機嫌でお帰りになったので良かった!と思いました。
そういえば、学生時代にアメリカ人の友人が目を輝かせて言ってましたっけ、、”僕が宝石店を開いたら、お客様にはまずドレスを着た女性からリフレッシュメントのサービスをして寛いでもらい、、、、”なんて言って周囲を笑わせていましたが、それくらい宝石屋は優雅にありたい、ということなのでしょう。
本日は、お客様がシンハビールの大瓶を2本並べてのお買い物という風景だったのでちょっと洒落てなかったかもしれませんが、お客様にとってはリラックスしながらジュエリーを選ぶ楽しい時間だったのですね。
それに
なんと、本日は奥様のお誕生日なんですって。
それを聞いて本当にほっとしたのでした。 ああ、良かった、
楽しい気分に水をささなくて、、、ほんとによかった。
そして思ったことはショールームではできるだけお客様の自由に、楽しく過ごしてもらうことがよいのだと思いました。
えっと、Sheenではシャンパンサービスの予定はまだないですけれど余裕が出来たら飲み物くらいは用意したいものだ、と反省しました。 ショールームで様々なタイプのお客様と接すると本当に勉強になることが多いですね。
それでは!