悲しみを止める花
2015年 07月 09日
滞在4日間はずっとどんよりとした雲、夕方から明け方は雨という天気で肌寒くて調子が狂いました。
タイ全土は深刻な水不足でバンコクも本当に雨が少なくて暑い毎日なのですけれどね。。
さて、ここ数ヶ月職人が手がけているのは翡翠のカービングの中でも難度の高い透かし彫りです。
中国やアジアの翡翠で人気の仏像や仏教を象徴するようなモチーフは割とパターン化されてどこでも良く見かけるのですが、弊社の場合は独自のデザインを起こしてサンプルを作成してそれを職人が真似て彫るという段取りですので、もちろんデザインは私達が考えます。
さて、今回は翡翠の大きさ、モチーフ、構成をかなり考え込みました。
とうのも
原石の質のかなりよいものを使用するためです。
とても透明度があり、色も明るくて、こんな原石は今時入手が大変に困難なものです。 なので、失敗することができず、慎重に慎重にプロジェクトを薦めました。
程よい大きさのオーバルシェイプ、、、地肌に直につけても大きすぎず、かといって大人の女性の胸元を飾るには十分なボリュームです。
アップで観てもこんな石質です。
無処理のA翡翠でこれだけの質のものは容易には手に入りません。
モチーフは”金糸梅”
5枚の花びらが梅の花のようであり、中心の部分が金の糸が束ねられているようなところからついた名前なのでしょう。
派手ではないけれど、上品に華やかな金糸梅の花言葉は
”悲しみを止める”
なんて素的なんでしょう
そんなことからか”魔除け”の御守りとしてモチーフに使われることもあるのだそうです。
さて、
原石は割ってみると中まで透明で色が綺麗でした。
そんな翡翠を数ヶ月かけて作品にしあげていったのですが、いつものことながらチェックはドキドキ、、、原石はとても希少なものですし、職人の労力もたいへんなものですから”出来が悪かった”ではすまされないのです。
心配を吹き飛ばすような素的な仕上がりに大満足。
バンコクに戻って早速ベイルをつけてみます。
翡翠もカービングも逸品ですからベイルも気を抜けませんでした。
中心にはダイヤを配し、その部分はホワイトカラー、金糸梅のイメージの金の糸のようなテキスチャーをイエローゴールド部分に仕上げに施してフィレンツェ彫りのような雰囲気をだしました。
使用した翡翠は無処理のA翡翠ですので、これはとっても価値があるものだと思います。
こんなに力を入れたのは7月29日にショップチャンネルで企画されている”Premium Lounge 2ランク上の扉”というスペシャルイベントにエントリーされているので、それに相応しいものを製作しなくては!という気合気合 、、、でちょっと翡翠が良すぎちゃったという感じです。
まあ、そんなこんなですがとにかくカービングが上手くいって本当に一安心。 皆様にはよいものがお届けできるのでご期待いただけます。
数にかぎりあるものですが、そのどれをとっても申し分ないクオリテイーに仕上がっております。
出来たばっかりのものを私が最初に選んでしまうのはとっても心苦しいのですが、どうしても欲しくて!明日からつけたくて!もう足をばたばたさせているところです。
後日、試着した写真をアップしますのでごらんくださいませ!
(まだ買っていません!)
それでは!