神秘的な石 やっとデザインが付きました
2017年 08月 04日
一見、翡翠のようであり、でもそのけた外れの鮮やかさはどうやらちょっと違うかも?と疑問も挟みたくなるような石です。
コスモクロアが主成分の石は鑑別上”モウシッシ”あるいは”Jadeite Rock"とでてきます。
これがここ数年中国系の方たちの間でブレイクして原石があっという間になくなってしまったということはご存知の方も多いと思います。
なぜか?
それはモウシッシの主成分であるコスモクロアという鉱物はミャンマーの鉱山で発見されるまではユーレアイトと呼ばれていました。
ユーレアイトは1965年に発見された隕石、宇宙から落ちてきた隕石の中にあった緑色でそれまで地球上に存在しなかった新鉱物として名付けられていました。
ところがその後ミャンマーのモウシッシ鉱山で発見された翡翠の様な石の主成分がユーレアイトだったのです。
さあ、宇宙から落ちてきた隕石の成分と同じものがモウシッシの中に発見されたのでユーレアイトは宇宙から来た石としてコスモクロアと呼ばれるようになったようです。
さて、そのコスモクロアについては”翡翠なの?””翡翠でないの?”という疑問がわいてきますよね?
次の図式をご覧になると納得いただけると思います。
ミャンマーのモウシッシ鉱山で発見されたモウシッシは コスモクロア +Eckermannite + Albite という鉱物から成り立っています。 主成分のコスモクロアの化学式は Na Cr Si₂ O₆ となります。 さて、翡翠はというと Na Al Si₂ O₆ です。
コスモクロアと翡翠の違いはCr と Al のところです。 他は全部同じ。 翡翠のアルミニウムがクロミウムに置き換わったのがコスモクロアです。 翡翠の成分とコスモクロアの成分はほとんど同じということなのです。
まあ、そういったわけでコスモクロアを主成分とするモウシッシはJadeiteではないのですが、親戚みたいなかんじかなあ。。
宇宙からの隕石としての神秘性と人気は今や翡翠に負けず劣らずの地位を確立しつつあります。
そんな石の素晴らしい原石を入手したのは10年前のことです。 飾って眺めているだけでしたが切ってみると中も色鮮やかで驚くばかりです。
その後この石を”アンドロメダ星雲”のイメージでカットしてカービングを施したのですが、ジュエリーにするにはあまりにも個性的でどのようにデザインをつけようかと迷い迷いずっと保留にしていました。
それが、今年になってイメージ通りのベイルを作成することができてペンダントとしてデビューすることになりました。
隕石のイメージそのままのベイルであちこちぶつかって凸凹な感じを出しています。
着けてみると宇宙の力を石に集めるようなパワーを感じます。 渦の中にパワーが引き寄せられるようなかんじです。
縁あって手にすることができた素晴らしく鮮やかな原石からとれるぶんだけをジュエリーにしましたので限定数しか出せないのですが、今回のショップチャンネルの日タイ修好130周年記念企画のアートライン翡翠コレクション(8月18日19時から放送です)で販売させていただきます。
最近パワー切れーー なんて思われている方は気分転換に着けてみてはいかがでしょうか? 効くかも、、
それでは!