オーダーメイドジュエリーも最近は様々なスタイルがあります。
今までで最も多かったのは最近はあまり着けなくなった
というエンゲージメントリングをシンプルなネックレスに加工したり、脇石を足してより華やかなリングにするといったものでした。 時間がたっても結局はあまり使わなかったジュエリーや、ご家族から受け継いだ古いデザインのジュエリーは石だけを使って別のデザインのジュエリーを作るというのも多かったですが、Sheenの目にかなったルースの中から納得いただける石をお選びいただいてSheenのデザインから枠をお選びいただいてセットするパターンも少なからずございます。
さて、最近は石のマーケットや材料屋さんに日本人の方の姿を多く見かけます。 5-6年前まではほとんど見られなかった光景だったと思いますが、ジュエリートレードセンターやプラトウナームでも日本語があちこちから聞こえてきます。 石を実際にご自分で選んで交渉して購入し、ご自分だけのお気に入りを作るというのが今時のトレンドなのかもしれませんね。
タイで石を選ぶには様々な方法がありますが、一般の方が趣味で探されるのなら店舗や展示会に行くのが割と安全に購入できる方法です。 石の買い付けのプロが参加する石のマーケットなどは自己責任での購入、支払いとなりますのでお得な買い物ができる確率はかなり低いと思うのでお勧めしませんが、業者に知り合いがいるので安心!という方や、石を見る絶対的な自信がある方にはスリリングな体験かも知れません。
本当に良い掘り出しものを手に入れるのはなかなか大変だとは思いますが、苦労して手に入れたものはどんなものでもバンコク滞在の良き思い出になることと思います。
さて、それをジュエリーにするためには選んだ石にあったデザインを起こさなければなりませんので頭の中で理想のデザインを描いてそれを形にするということになります。 シンプルなデザインでも大きな石はしっかりと支えるために多くのメタルを使いますし、複雑なデザインになると工賃も高くなりますのでそこの判断はとても慎重になります。
さて、私のお勧めは、デザインは極力シンプルにして石を引き立てるべく工夫だけをしたもの作ることです。
Sheenでもご自分で厳選された石をお持ち込みくださる方がいらっしゃいます。
これから紹介させていただくのは昨年にご依頼いただいたシンプルなペンダントで、それを例に揚げさせていただくことにしました。
ご依頼主は色彩感覚のとても鋭い方
で照りの良いきれいな石をお持ちくださったので、石の並び方さえ間違わなければ綺麗なものが出来上がると確信できました。
さて、お持ちいただいた石の中から下記、3点でペンダントを作ることになりました。
これは既にルチルクオーツの大きな石に合わせて石座の原型を作成した段階です。 このようなボリュームの石は重さがあるのでそれに耐えられるだけのしっかりとした石座が必要になり、メタルも必要になります。
さて、上の2つの石もクオーツと同様にごくごくシンプルなプロングセッテイングで繋ぐことに決まりましたが、チェーンを通すベイルをどのようにしようかということに。
そこで、Sheenにすでに原型のあるベイルの中からボリューム的に大きすぎず、かといってある程度の太さのチェーンが入るだけの余裕のあるベイルを何点か選んでワックスでイメージをご覧いただきました。
ご希望のベイルをお選びいただいて、見積もりを出させていただき、やっと準備完了! それから原型を作成した部分のモルド作成→ゴールドのキャステイング→職人による形成とアセンブル→石留→最終磨き となりました。
配色も上手くいって、とても美しいペンダントが完成しました。
石が主役のシンプルなデザインですが、輝くルチルとコンサバ感が出がちなアメジストとの間にクールなロンドンブルートパーズが入ったことでぐぐっとハイセンスに傾いたという感じで、かのブルガリのような
ハイエンドジュエリーのような印象になったかも????
チェーンを短く使えばフォーマルな印象にもなりますし、丈の短めのワンピースなどにはロングのチェーンや革ひもでカジュアルに装ってもバランスが取れて素敵です。
折角ジュエリーを作るのなら、これからずっと使える良いものになるように綺麗な石、品質の良い石が選べると良いですね。 私も若い頃は沢山失敗しましたが、学生の頃にアリゾナのツーソンショーで安さにつられて購入した品質の低い石は、今やおもちゃにしか見えず、結局は使わない、捨てるに捨てられないという感じ。 安かったはずが結局は無駄遣いでしかありませんでした
このように魅力的な石を選んでシンプルなジュエリーを作る、、、これがおすすめ。
それでは!